母と同じユニット(特別養護老人ホーム)に
いるミック君のお母さんは、クリアな方。

彼女には、どの入所者の家族が来ているという
ことをよく知っています。

今日はね、お隣のOさんに家族がさっきから、
見えてるのよ。


その日は、母と同じ山形県鶴岡市出身のOさん
のご家族の方がお見えのようでした。

鶴岡市のある町の小学校の先生だったという
経歴の持ち主です。

それも、伯母と同じ町内。


2~3時間、ご家族と一緒にお部屋で過ごされて
いたようです。

おやつになったからと、リビングに出てこられ
ました。

Oさん、こんにちは。

と、声をかけるといつもは無表情な方が、少し
笑って頷いてくれました。

母には、以前、Oさんが鶴岡市の伯母と一緒の
町内に住んでいると話をしたのですが、勿論、
母は忘れてしまっています。

Oさんは、かおちゃん(伯母の名前)と同じ
町内にお住まいだったんですって。

まあ、そうなの。
アタシは住んだことはないけれど、鶴岡の番田
に実家があるの。
でもね、生まれたのは中野なの。

おっかさん、そこまでOさんに言ってもわから
ないし、そんなに捲し立てて、混乱されるやん。


それでも、何だか、にこやかな感じがしました。



ご家族がリビングに来られて、「じゃあね、
また、来月にね。」と帰られました。

Oさんは、母と違い、黙って手を振っていました。


ご家族はどこからいらしてるんですか?

と聞くと、知らないと言葉に出して言いました。

Oさんが、言葉を発することは普段、滅多に
ありません。

ご家族と面会されて、嬉しかったのでしょう。

感情が表に出ていて、いつもと違うと思い
ました。


在宅介護を放棄して、母を施設にお願いした
アタクシ。

その後ろめたさが軽くなるようにと、施設と
同じ市内に移ったんだ・・・。

面会が1ヶ月に1回なんて、いいなあと思う鬼娘
のアタクシでもございます。

007

西日本の局地的豪雨に遭われた方々にお見舞い
申し上げます。

30代の女性が土砂崩れから救出され、一緒に
いたという60代の両親と連絡が取れないとの
ニュースがありました。

60代という比較的若くても、天災には勝てない。


在宅介護でなくてよかったと思うときでも
あります。