で、アタシの迎えに来てくれたわけね。

いやいや、明日はお医者様に診て頂く日だから。
ここでお泊りしていないと・・・。


明日は日曜日で、施設内も休日モードになん
ですけれど。

母には曜日の感覚はありませんしね。

アタシ、どこか悪いの?

そうや、とっても、心臓がよくないんよね。
心臓が悪いから24時間の見守りが必要なんよ。

アタシ、そんなに悪いの?
どっこも悪くないと思ってたわ。


スタッフさんは、アタクシが母を納得させる
ために言っているとよく知っていますから、
いまさらにびっくりはしないのです。

しかし、お隣に座っているミック君のお母さん、
どうも、心臓がよくないと聞いてびっくりされ
たようでした。

みっちゃんさん、心臓?、よくない?!
そんな持病があったの?


アタクシは、ミック君のお母さんに必死気味な
顔をして、そうではなく、単なる口実だと伝え
たかったのですが、無理みたい。

しかし、純粋にミック君のお母さんは、母が
とても悪いと思ったようです。

仕方ない、そのまま、話を続行させよう。


だからね、ママがここに居てくれると、安心
なんよ。
ちゃんと、誰かが見ててくれると、仕事にも
出掛けられるからね。

すると、ミック君のお母さん、大きく頷き、

そうなのよ、息子もそう言うのよ。
ここに居てくれると安心するって。


こんな会話をすると、少し前の母は申しました。

そんなにアタシが邪魔なのね!!

今は、ミック君のお母さんもそう言ってくれる
ので、母はそれ以上、何も言いませんでした。

009

心臓が悪いとアタクシは、いつも、相当脅します。
そう言ったところで、母はすぐに忘れてくれる
ので、この頃はへっちゃらになりました。

初めて聞く方は、たぶん、よく生きていると
思うことでしょう。