この日は、雨でした。

午後3時過ぎ、いつもように、施設(特別養護
老人ホーム)に居る母の面会へ。

リビングでおやつを食べている最中でした。

そこで、しばらく、三婆(母とココちゃんの
お母さんとミック君のお母さん)のちょいと、
奇妙な会話に付き合っておりました。

食べ終わって、母を居室に連れて行くために、
車椅子へ移乗させていると、申しました。

なんだかねえ、今日は膝が痛いのよ。

認知症の症状のないミック君のお母さんが、
母に言いました。

今日は、雨だからね。関節が痛いのよ。

あら、雨なの?、知らなかった。


母を居室に連れて行き、カーテンを開けると
外は雨模様。

あら、雨なのね。
こんなときは来なくていいのに。

おお!、おっかさん、なんて優等生なことを
言ってくれたんや。


午後4時からの集団リハビリに母と一緒に参加。

いつものように、30分弱で集中力が切れ、母を
ユニットへ連れ帰りました。

そのエレベーターの中で、母が言いました。

今日のアタシの予定は?

そそ、おっかさん、さあ、帰ろうと言われたい
ことを期待してんのよね。

そうやね、今日はここでお泊りや。

アタシ、一人は嫌だぁ。アナタと一緒に泊まり
たいよぉ。

おっかさん、まるで、子供やないの。
聞き分けないのは困るんよ。


ユニットで、スタッフさんにトイレに連れて
行って貰い、出て来たら、いつものように、
アタクシが面会に来たことを忘れてしまう。

鬼娘のアタクシは、それっきり母に声をかける
ことなく、コソッとユニットを後にします。

013

外はまだまだ、明るい空。

ドアを開け外に出たところの解放感。

やったぁー、今日の面会終了!!