アタシね、この頃、トンチンカンなの。

とか、

バカになったみたい。何をどうすればいいのか
わからない。

この頃、よく口にするようになりました。


先日も、ベットから起き上がる際に、スタッフ
さんに着替えを手伝って貰っていたときのこと。

一人で出来ないことを弁解するように、

アタシのまわりに、こんなバカはいなかったわ。

と言い出しました。

まわりにいないって、いたよ。
かおちゃん(伯母のこと)がそうだったもの。

アラ、嫌だ。いるの?

仕方ないやん。ママはもう、93歳になんるやから。
出来なくて当たりまえや。

えっ?!、幾つになるって?

そう言いながら、母はアタクシを睨みました。


そうよね、そうやって、アタシのこと、バカに
するんだから。

おっかさん、何をひがんでるねんな。


アナタ達だってね、そうなるんだからね!!

母は手伝ってくれたスタッフさんに向かっても、
言い出しました。

まるで、寝起きが不機嫌な子供のようでした。


そそ、みんな、年を取るとそうなるんよ。
あたしもね。

スタッフさんも加勢してくれて、

うちのおばあちゃんもそうですよ。皆、順番に
なっていくんですから。


それでも、母はむくれておりました。

おっかさん、じゃあ、なんて言えば気が済む
ねんな。


出来なくなったことを、出来ないと認めれば
気が楽になるのに・・・。

みんな、お任せって、受け入れる。
そういう気持ちがないんです。

なんで、そんなに頑張るの・・・。

001

若い頃から、人任せでやってきた友人のお母様。
認知症にもならず、年相応のもの忘れ程度。

出来ることは一人でやるのもいいけれど、その
未来に認知症が待っているのも、怖い。

だって、アタクシの生活、そうなんですもの。