アタシも一緒に帰るぅー!!

やっぱり、母は「帰りたい」と言いました。

でもさ、アータは今、車椅子生活なんよ。
それも、入院で、車椅子に移乗するだけで、
精一杯やんか。
それで、あの家で、どうやって暮らすん?

だって、アタシ、寝ているだけいいんでしょ。


じゃあ、トイレはどうすんの!!と、つい、
言いたくなるのを我慢。


手変え品を変え、で、言い渡しました。

今日から、鶴岡に行ってくるから。
ちゃんと、見守ってくれているところに居て
欲しいねん。

なんでよぉ!

Y子伯母様の葬儀に行ってくるから。

Yちゃんなんて、ほっておけばいいのよ。


認知症のジコチュー炸裂でした。

退院したのだから、優しく接するなんて無理。

スタッフさんが、苦笑するほど、母はダダを
捏ね始めました。


おやつの時間ですから、皆さんと一緒に食べ
ましょうか。

皆さん、道子さんが戻って来られることを、
待ってましたよ。

スタッフさんが、母の車椅子を押しながら、
アタクシに、お帰り下さいと目で合図をくれ
ました。

きっと、入院したことも忘れてしまうことで
しょう。

002


お迎えに来てくれたスタッフさんに、病院で

アナタ、どこかでお会いしたわよね。

と言いました。

施設に戻ると、お帰りなさいと他のスタッフ
さん達に言われて、同じようなことを言う、
外面ヨシコさんの母。

ところが、病院に来てくれたスタッフさんに
再度、会ったところ、「初めまして。」と、
言った母。

やっぱり、適当なことを言ってただけのよう
でした。